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商品先物銘柄トピックス

エジプトをどう見るか

カイロでは6日連続で講義でもが実施され、ムバラク大統領は夜間外出禁止令を出したが、無視され、軍隊とデモ隊が衝突している。この背景には若年層の失業と食料価格の高騰がある。隣のチュニジアでベンアリ前大統領の追放に成功したことからエジプトでもこうした動きが強まる可能性が強い。

銀行は閉鎖され、預金者の引き出しをめぐって混乱が続いている。エジプト国債を対象としたCDS(クレジットデフォルトスワップ)のレートも2.00%上昇、観光収入の減少や資本逃避や、海外からの仕送り送金が滞り新たな事態に発展する可能性がある。

エジプトにはスエズ運河という世界の貨物の約8%が通過する生命線があり、運河閉鎖の可能性は大きなリスクとなる。今のところ政府は通常通りの運行を保証しているが、運河近くで反政府抗議行動が展開されており、懸念材料となっている。

エジプトはEU、オマーン、ベトナムに次いで世界第27位の原油埋蔵量を持つ石油産出国で日量約100万バレルの原油や石油製品を紅海から地中海に至るスメドパイプラインで主に欧州に出荷している。そのため、欧州向けの原油の供給不安により、NY原油は89ドル、ブレント原油は99.42ドルと2008年9月26日以来の高値となっている。この反政府運動が他の中近東諸国に飛び火することが恐れられている。ヨルダン、イエメン、サウジアラビアで反政府運動が報告されており、中近東全体に緊張が高まっている。

また、エジプトは世界1の小麦輸入国であり、小麦輸入中断の可能性を受け小麦価格が下落している。また同国は綿花の大規模輸出国で綿花価格は上昇している。また金価格はこれらを総合して上昇しており、地政学的リスクが今後とも金価格を押し上げるか注目される。

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2011年2月1日(火)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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