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商品先物銘柄トピックス

OECDは商品価格の高騰は必ずしも投機ではないと

2月22日、リビアの反体制運動の盛り上がりを受けて、原油価格は100ドルにジャンプした、24日に100ドルを突破したが、同じ時期にトウモロコシ、大豆、小麦の穀物価格は急落した。これは、一つには、北アフリカの反体制運動が、小麦価格等の値上がりから民衆が不満を抱いたためであり、G20諸国の為政者は、国民の感情が爆発するのを抑えるために穀物輸入量を増やしたり、輸入関税を少なくしたり、補助金を出さざるを得なくなっている。穀物価格上昇は、政変の原因というわけで、フランスのサルコジ大統領をはじめとして米国の穀物市場での投機規制を声高に言うのではないかとの恐れからファンドがいち早く穀物の買い手仕舞いをして逃げ出したためと思われる。一方先週末OECD(経済協力機構)は4月の主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に提出する報告で、小麦、砂糖、綿花、金 属、石油、その他の商品の価格上昇は一部で指摘されているような投機筋によるものではなく、世界の需要が供給を上回るペースで伸びていることが主因だとの 見解を示すことが、報告書の草案で明らかになった。1週間前パリで開かれたG20財務相・中銀総裁会議 は、商品価格上昇の基調的要因を調べ、可能な措置を検討することで合意した。 OECDのピエール・カルロ・パドアン事務次長兼主任エコノミストはウォール・ストリート・ジャーナル紙との会見で、「価格上昇の背後にある金融的要因と構造的要因を区別することは非常に難しい」と述べた。 小麦価格は、昨年夏のロシアでの干ばつと火災、これに伴う輸出禁止によって押し上げられた。その他の農産物も米国や欧州、オーストラリア、アルゼンチンでの生産の落ち込みを背景に値上がりした。OECD法告草案は、農業投資は過去数年ほとんど行われておらず、生産性も停滞していると指摘。その一方で、世界で人口の最も多い中国とインドの食料需 要が経済の急成長に伴い増大していると分析している。パドアン次長は、石油についても同様のことが言えるとしている。こうした商品価格に理解ある態度が世界機関から発せられたことは、トウモロコシ等の投機家にとって、安心して買う材料となるだろう。

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2011年2月28日(月)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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