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商品先物銘柄トピックス

ファンドのネット買い残から見れば、金、穀物、ソフトは未だ買い余力あり

 5月24日までのNY市場ファンドの16商品に対する取組高(以下いずれも先物とオプションの合計枚数)は、817万3172枚と、2月15日の919万4601枚から約2カ月間で約102万1429枚、11%程減少している。取組高が最も多く減少したのはトウモロコシの38万1935枚(15%)であった。減少割合で言えばヒーティングオイルの25%、パラジウムの24%等が大きく減らしている。取組高が増えているのは金の25%、+16万7263枚だけである。為替や金融商品も含めて見ると、ドルインデックスの取組高が56%増加し、ユーロの28%増、2年物国債の17%増が目立つ。商品が102万枚減少したのに対し、国債は42万枚増となっており、この2カ月で商品から安全資産に向かったことが示されている。

前週からネット買い残が増加したものは、金の1万8535枚(10%)、小麦の1万7296枚(278%)、大豆油の1万6729枚、(58%)、大豆粕の1万34枚(63%)と、金と小麦及び大豆製品が買われたことがわかる。大豆(▲6%)やコーン(▲3%)は微減である。銅(▲22%)やガソリン(▲22%)は大きく買い残が減っている。

 

ファンドのネット買い残の過去の動きを見るだけでは、将来の価格を見通すことはできない。それまでの傾向と残高から、将来はどうなるかを予想する必要がある。  金の買い残は21万3515枚で、1月よりは多く4月よりは少ない状況である。先週から再び多くなっているので、まだ増える余地があると思われる。

 原油は25万4314枚、3月〜4月の30万枚台からかなり減ってきた。しかし、1月以前よりは5万枚以上多い。まだ多い買い残が残っていると言えよう。

 トウモロコシは1月〜2月の40万枚台から32万200枚まで減少している。水準的にはかなり多いが、ピークからは2割程度調整されている。2010年7月以降20万枚台まで落ちることはほとんど無かったので、過去半年では少ない水準にあると言えよう。大豆のネット買い残は8万255枚で、10万枚を切るのは2010年7月以来である。これも少ない方だと言えよう。小麦は2万3508枚であるが、急増している。

 砂糖は11万5909枚とやはり昨年7月以来の低い数字だ。10万枚を割ったのは2009年1月までさかのぼる必要がある。相当低い水準にある。

 コーヒーは2万7863枚とピークより約1万枚少なくなっている。 以上から、何かネタがあるとすれば、建て玉だけの観点から言えば、未だ買われる余地が大きいのは金、穀物、砂糖とコーヒーであろう。原油は未だ調整が済んでいないように思われる。

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2011年5月30日(月)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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