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商品先物銘柄トピックス

ギリシャ再びデフォルト懸念

ギリシャに対しては昨年5月1100億ユーロ、今年の7月に1090億ユーロの巨額の支援資金枠が決められた。しかし、それでことは済んでいない。その融資が実際に実行されるのは、3ヵ月ごとにギリシャの経済の進展を見ながら決められるためだ。今度の融資は今月末の第6回目融資の80億ユーロである。 ギリシャが独自に調達しようとすれば、ギリシャ国債金利は既に20%を超えているので、事実上不可能である。過去の債務を返済するには、EUとIMFからの融資が不可欠となっている。ところがギリシャは返済の条件であるGDPの成長が伸びるどころか予想以上に落ち込んでいる。第2四半期のGDPは▲6.9%の予定が▲7.3%となった。家計で言えば、借金を返済するための収入がどんどん減っている状況だ。 そのため、ギリシャ政府は11日、追加的な財政再建策を発表した。不動産税の増税などを通じて財政赤字を20億ユーロ(約2100億円)減らし、EUなどとの間で交わした赤字削減目標の達成を目指す。2年間にわたり不動産所有者に対する特別税を導入するほか、代議士の報酬を削減する。記者会見したベニゼロス財務相は「われわれの優先事項は2011年の財政目標を尊重することだ」と述べ、11年の財政赤字を国内総生産(GDP)比で約7.5%に圧縮するという目標の達成に向けた努力をアピールした。

しかし、ギリシャ国内では緊縮財政に反対するデモが行われている。市場では、ギリシャが打ち出した新たな財政赤字削減策も実現の可能性が不透明で、「ギリシャが計画通り債務を返済することは不可能」との声も出てきた。市場はいつまでたっても財政再建ができないギリシャにさじを投げるようにユーロ売りを加速させている。ユーロ円は12日午後103.90円と104円を割れ、10年ぶりの安値を更新している。 ギリシャ財務相は10月までの資金はあると述べている。ということは11月以降は無いということである。早ければ11月頃ギリシャ国債がデフォルトになる可能性がある。 そうなれば欧州中央銀行初め、欧州の主要金融機関は巨額の不良債権を抱え込むことになる。これは恐らく米国サブプライム問題以上に深刻な影響を欧米の金融機関に与えるだろう。 金価格は横ばいであったが、ユーロ安に伴い再び上昇する可能性がある。

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2011年9月13日(火)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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