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商品先物銘柄トピックス

QE3しかないか?

欧州では、まだギリシャ問題がくすぶっている。 しかし、市場としては、もはや欧州の金融機関が突然破綻するという不安は無くなったので、ギリシャがデフォルトしようが、イタリアの国債が売れなくなっても、 これまでほどの不安要因とはならないと思う。その違いは、銀行が倒産することがセーフティーネットで防がれているためだ。

次の問題は、欧州の銀行が貸し渋り、貸しはがしを行うと世界の景気が悪くなるという点である。 ただでさえ、サブプライム問題後のリーマンショックで、景気回復が遅れているところに、更なる打撃が加わった。これに対して世界の政治は景気回復手段を持っていない。 すでに大量に資金供給を行ってしまい、これ以上金融緩和を行うと急激なインフレの懸念が出てくる。 かといって財政投資が出来るのは日本だけである。震災からの復興という名目で、 巨額の赤字国債を抱えながらも更に復興国債を発行することが道義的に許される国である。

他の国は、中国以外は借金を増やして景気を回復するという手段には多くの国民の抵抗がある。 代表的な国が米国でオバマ政権が失業率回復のために準備した法案は、議会を支配する共和党がことごとく葬り去っている。 オバマ政権の間は景気を回復させないという大統領選挙をにらんだ戦略であろう。 そうなると残された道は、FRBをしてQE3をさせるしかないということになる。 財政支出がダメなら紙幣を印刷する以外に景気回復の手はない。 おそらくそうした金融緩和による景気回復の力は知れているだろう。 それよりも既に大量に紙幣があるところにさらに印刷すれば、悪性のインフレにならざるを得ない。 しかし、そのリスクに目をつぶってでも、オバマ政権は失業率の改善のために、金融緩和の道を取るものと思われる。 それしか方法が無いからだ。商品価格にとっては、新たに資金が市場に放出され、その使い道が限られているとすれば、再び市場は活況を呈するだろう。 そして資産家の人々は、インフレヘッジのために商品を買うようになるだろう。その手始めは、12月13日のFOMCである。

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2011年11月9日(水)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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