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商品先物銘柄トピックス

金価格にとってのS&Pによる欧州各国国際格付引き下げの意味

フランスをはじめとする欧州各国の国債格付けが引き下げられた。 金価格はこのニュースにもそれほど反応していない。欧州金融不安について、少し不感症になっているのかもしれない。しかし、事態はどんどん悪い方向に向かっていることを多くの人々は実感していないのではないだろうか?

悪い方向とは、株価の下落である。欧州金融機関の株価が下落し、それに合わせて米国と日本の金融機関の株価が下落し、それが、一般企業の株価も下げるという株価の負のスパイラルである。もういい加減下がっているので、そろそろ上がるのではないかと思われるかもしれないが、本番はこれからかもしれない。なぜなら欧州の通貨危機は序盤を迎えた所だからだ。今後ギリシャの144億ユーロの3月20の借り換え入札があるが、その前にも今日はフランスの国債が入札を迎える。ほとんど毎日のように、欧州各国が借金をしなければ、資金は回らない体制になっており、これは政府だけでなく、金融機関も毎日の借り入れで資金繰りが賄われている。格付けの下落とは、それらの金利が一斉に上昇するということである。

個人消費は減り、失業率は上昇するだろう。企業業績は悪化するしかない。それは株価の下落につながる。悲観的過ぎるかもしれないが、事態は相当深刻度を増していると感じられる。

こんな時は金価格は上がるはずである。金だけは、信用に関係なく、金利とも関係ない。金を買うという行為自体はきわめて単純な購買であり、金の価値さえ減価しなければ、安全子の上ない投資先である。今使わない資金があれば、金に換えるべきかもしれない。決して金を売却して現金化する時期ではない。現金化しても買うものが無い。現金をそのまま持っていればいずれ通貨の方が減価してしまう。ことにユーロ圏の人々は毎日資産が目減りしている。ユーロがどんどん安くなっているからだ。日本とて人ごとではない。いずれ円も減価し始めるかもしれない。円で定期預金するよりは、金を持った方が安全なのではないだろうか?

金価格はいずれ上がると思う。

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2012年1月16日(月)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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