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商品先物銘柄トピックス

中国は金価格をコントロールしている 〜Gold Seekのサイトから

 Gold Seekというサイトに、2014年4月29日付けで「中国は金価格をコントロールしている」という記事がありましたので、ご参考までに翻訳してみました。

 中国金市場についてのワールドゴールドカウンシルが発行した最新の卓越したレポート(※内容は、株式会社 コモディティー インテリジェンス発行の4月21日号週刊ゴールドの記事:または、ワールドゴールドカウンシルのサイトをご覧ください)に付け加えて、もう一つの中国の金市場に関するレポートがある。このレポートの結論はワールドゴールドカウンシルのものと異なっている。しかし、中国市場が不透明な市場であるという点や、アクセス可能なデータが少ないことを考慮すれば、これは驚くに当たらない。金価格の将来について非常に異なった見方をしているので、どちらの見解が正しいかは結論するのは難しい。

 中国は世界の主要な金市場であるばかりでなく、金市場をコントロールしているという点において二つのレポートは一致している。昨年非常に多くの金を中国は手に入れた。また将来においても引き続き大きな金の需要を持つだろう。そして、中国は金の価格と市場を効果的にコントロールしている。彼らは非常に巧妙に立ち回っていることは疑いない。

 あなたは、それならなぜ金価格は2000ドル以上にずっと高くならないのかと尋ねるかもしれない。それは中国が価格を押し上げることなく金を購入する方法を見つけたからである。

 上海金取引所で売買される数量と、中国国内の金生産量を信じるなら、中国政府及び中国国内金需要家が昨年吸収した金の量は、世界の金鉱山による新たな産金量よりちょうど400トンだけ少ない量である。米国から金のETFとして売却された800トン、及び、Goldman Sachs とJ.P. Morgan Chase 及びその顧客が2013年に売却した金地金400トンを含む投資家の金売却量である。

 昨年米国から売却された1280トンはもう戻ってこないと思われる。2014年は違った年になるだろう。供給量は、4000トンを少し超える程度に戻るだろう。金価格が現状の水準を保つなら、需要はシュリンクするかもしれない。もちろんインドが金の輸入制限を緩和するなら、需要は500トンほど増えるかもしれない。だが供給は現状の価格では伸びないだろう。

 もしワールドゴールドカウンシルの中国が輸入した金の量が1132トンであるということが正しいなら、今年の金価格は、もっと高くなるに違いない。なぜなら米国からの供給が途絶えるからだ。もし上海金取引所で受け渡される数量を正しいとしたなら金価格は現状水準を保つことはできず、金価格は2014年に分岐点を迎えるだろう。

 中国人は抜け目のない買い手である。中国中央銀行が金を購入したというレポートは無い。なぜなら中国人民銀行が金を直接購入することはないからだ。中国人民銀行が金の購入が、国益に沿うと判断した場合、金の購入には代理店が使われる。

 中国のブリオンバンクがロンドンやニューヨークで金を購入する場合、それは消費市場向けのものか公的な購入なのかわからない。こうした場合ブリオンバンクは、中国のために買っているのかも定かではない。銀行のディーラーは販売用の在庫を持っている。中国が価格を値付けしているかどうかはわからない。中国に輸入許可証を保有しているこうした銀行が中国のバイヤーのために買ったのか、誰かわからないプロの顧客のために買ったのかは知ることができない。こうして中国の存在は、市場からは見えないようになっている。

 金の価格を安く保つために、中国は市場以外の供給元から購入する。その場合適正な価格で大きな量を確保することがカギとなる。金価格は需要と供給を正確には反映していない。仮に中国が精製業者や、金鉱山あるいは他の市場から市場価格を参考にして直接金を調達するなら、大量に金を購入しても市場の金価格に影響を与えることはないだろう。

 多くの金鉱山や精製業者は、金のロンドンPMフィキシング価格を参考にして契約している。従って、こうした売買があっても何ら不思議ではない。市場をバイパスして、低い価格で取引される。重要なことは、中国が金を購入するにあたって、大量の購入が難しくなるような噂が、市場で立つようなことは無いということである。

 中国は世界の金鉱山の金購入者である。金鉱山で採掘された金は直接中国に運ばれている。この金購入パターンによって、大量の金の取引が行われている。市場以外の在庫から伝統的な購入者とは異なるルートで行われている。

 中国は、少しでも多くの金を欲しがっている。そして、今後もその行動を取るだろう。金の価格は供給がより多くなるような道具として使われる。これが中国に関する肝心な点である。

 もし、安い価格でこうしたことが可能であるなら、中国は低価格を継続させるだろう。また価格が上昇したら、中国はそれなりの行動を採るだろう。ここでの警句は安い金価格は高い金価格よりも消費者が小売市場でより多くの金を購入する機会を与えることになるというものである。

 米国の銀行は金価格をコントロールしていると信じている間に、米国経済は反対の方向に動いてしまった。もし中国がより多くの金にアクセスするために、金価格を上げようと思うならそれは簡単にできるだろう。また中国が金価格は安い方が良いと思うなら、それも簡単にできるだろう。中国は金価格を自在にあやつることができる。

 米国の銀行も、高密度(ハイフリークエンシー)売買によっても、金価格を低く抑えることは困難である。安い金価格を望んでいる米国人を中国は実際に最大限利用している。

 先進国における金が西から東に時間と共に移動している。また、近い将来できるだけ多くの金を、変化し、激動する金融世界にとって必要とされることになるだろうということを中国の市場プレーヤーは確信をもっているようだ。

 (http://news.goldseek.com/GoldForecaster/1398801600.php

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2014年04月28日(月)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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