[ ここから本文 ]

商品先物銘柄トピックス

ドル高は終わった

 現在の金価格は上がるとも下がるとも言い難い。上がる要因も下がる要因も特別なものが無いためだ。唯一言えそうなのが、ドル高のため金安になるという下落要因であるが、これとて、3月13日ドルインデックスは100.33と天井を付け、5月8日は94.79まで下がっている。つまりドル高基調はすでに終わっているのである。また、鉄道大規模プロジェクトが目白押しの欧州では、安部政権の言う第三の矢が欧州では具体的な形で出ており、かつ、数十兆円に上る大規模な資金手当てが行われているため、今後欧州景気は急速に回復するものと思われる。それは、やはり3月13日の1.046ユーロ/ドルの底値から5月8日には1.117ユーロ/ドルまで上昇しているユーロ/ドルは、今後更に高くなり、ユーロ高・ドル安となることが予想できる。

 第1四半期のGDPがわずか0.2%の成長だった米国景気は先週末の雇用統計を見ても、まだ緩やかな回復であり、利上げできるほどの環境は整っていない。今後は欧州景気の好調が目立つ時代になるものと思われる。しかし、過去12年間でドル高=金安であったのは3年間だけであり、ドル高が金安になる確率は25%に過ぎないが、同様にドル安=金高とは更に言えない過去のデータである。ますます金についてのドル高が言えなくなると価格変動要因はさらに少なくなることであろう。

 それでは他の商品はどうかというと、やはり原油価格は毎週木曜日になると価格が上昇する傾向が今後数週間続くものと思われる。それは、EIA(米エネルギー情報局)による石油週報が公表されるたびに、米国の原油生産量が減少し、原油在庫もそれに併せて減少に転じるという数値が現れることが予想されるからだ。石油精製設備稼働率は93%まで上昇しており、ドライブシーズンで安くなったガソリン消費量は今後増加すると思われる。そうなれば、石油精製設備に対する原油投入量が増加する。その一方で、石油リグ稼働率は昨年10月のピークから半分以下になっており、その生産減は今後現れるだろう。在庫から出る原油が多くて入庫する原油が少なくなるという状況になると思われる。

 ただ、イランに対する経済封鎖が6月30日までに解除されれば、イランの生産が急増する可能性があり、イランのニュースが原油価格の下げ要因になるだろう。

 そういう意味では原油価格がどんどん上がるという事態は考えられない。

○●○━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●○●
株式会社 コモディティー インテリジェンスでは毎日発行している週刊ゴールド(月)週刊経済指標(火)
週刊穀物(水)週刊原油(木)週刊テクニカル分析または週刊CX(金)週間展望(金)月二回のコメ(第二・
第四木曜)の単号(一枚)売りを始めました。詳しくは弊社サイトをご覧ください。(http://commi.cc/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2015年05月11日(月)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

コラム一覧へ戻る

当社は「ALL先物比較」に掲載される情報(以下「掲載情報」といいます。)の完全性 および正確性を保証いたしません。また掲載情報は、将来における結果を示唆するものではありません。 したがいまして、お客様において掲載情報に基づいて行動を起こされた場合でも、 当社はその行動結果について何らの責任も負担いたしません。 掲載情報に基づく行動は、お客様の責任と判断によりお願いいたします。
掲載情報は、金融商品の売買等の勧誘を意図したり、推奨するものではありません。 お客様において掲載情報に含まれる金融商品の売買等の申込等をご希望される場合には、 その掲載情報に記載の金融機関までお客様ご自身でお問い合わせください。 当社はお問い合わせに関し対応いたしかねます。
掲載情報のうち「商品先物銘柄トピックス」等に関しましては、著作権法等の法律により保護されており、 個人の方の私的使用目的以外での使用や権利者に無断での他人への譲渡、販売コピーは認められていません。