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商品先物銘柄トピックス

Brexitの影響

 Brexitの衝撃から土日をはさんで4日経った。だんだんサプライズは冷めてくるが、Brexitの遺産は整理しておかねばならない。英国のEU離脱により何が起きるであろうか?

 今日の週刊経済指標に書いたが、英国の経済は長く経常赤字、貿易赤字でそれを欧州からの投資資金が賄っていたという構図であることを知った。英国に対する海外からの投資元は欧州各国が54%を占めている。ちなみに米国が23%、日本は4%である。また欧州との貿易は、輸出が44%、輸入が53%で欧州とはサービスよりは財、つまり物の貿易が多い。輸出品目には、世界第20位の生産国である北海油田の原油が入っている。ただ、原油生産量は漸減しているし、世界シェアは1.1%とその存在感は小さい。これらを見た感想では、英国経済は意外に脆弱な経済だと思い、また、欧州が高関税でもかければ英国の凋落は火を見るよりも明らかだとの感想を得た。新聞報道によれば、国民投票のやり直しを求める署名が300万人を超え、また議会は国民投票の結果を守る必要は法的にはないとのことであるが、すでにドイツを初めとする欧州各国は英国に対する制裁措置を考え初め、仮にEU残留を英国議会が宣言したとしても、今年2月にEU首脳会議で合意した英国の特権(産業規制緩和と移民規制強化など)は失われるかもしれないという。どう転んでも今回の英国民の決断は愚行としか言いようがない。

 英国の凋落はさておきEUにはどんな障害が起きるだろうか。EUの歳入の13%を占める英国からの歳入がなくなれば、それを代替する資金源は見あたらないので、予算はその分縮小されるだろう。ギリシャやウクライナ等、これまで金融危機、財政危機に陥った国々に対する手当もその分小さくならざるを得ない。そうしたところから再び金融不安、財政不安が生じる恐れがある。そうした心理的圧迫が投資家をしてリスク資産からの資金逃避を促している。

 今後の見通しだが、仮に新たな欧州での火種が発生しないとするなら、株価は早い時期に元に戻るのではなかろうか。株式市場から逃避した資金も持っていく場所がないのが現状だろう。預金すれば大口にはマイナス金利が適用される。金のETFは26日一日で+17トン、+1.02%増加し、残高は1,676トンになっているが、これとて、いつまでも金価格が上がるわけではない。株価が安いと感じれば、再び買いが入るのではなかろうか。昨年来のブラジルボベスパ株価は2015年初めから2016年初めにかけて▲22%下落したが、6月27日には2015年初めの株価に戻っている。つまり、半年で+22%上昇している。ロシアロイター指数も2015年初めから2016年初めにかけて▲20%下がったが、現在では年初から2割上昇している。日経平均株価は年初から▲17%下落しているが、それだけ上げるノリシロが大きいと考えた方が良いのではなかろうか。

 要するに中国や欧州でまさかの事態が生じない限り、大きく下がったものは上がり、大きく上がったものは下がるだろうと思う。

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株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世

2016年6月29日(水)

株式会社コモディティー インテリジェンス 近藤雅世(こんどう まさよ)

1972年早稲田大学政経学部卒。三菱商事入社。
アルミ9年、航空機材6年、香港駐在6年、鉛錫亜鉛・貴金属。プラチナでは世界のトップディーラー。 商品ファンドを日本で初めて作った一人。
2005年末株式会社フィスコ コモディティーを立ち上げ代表取締役に就任。
2010年6月株式会社コモディティー インテリジェンス設立代表取締役社長就任。

コラム提供:株式会社コモディティー インテリジェンス

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