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先物マーケットコラム

商品買い/株売りが有利

 1月末に米連邦準備制度理事会(FRB)が2度にわたり、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利を合計1.25%引き下げたが、株式相場の反発は長続きしなかった。米景気後退が懸念から現実的なものになりつつあり、依然として株式市場は不安定だ。金利引き下げの効果が出て、景気が回復基調となるのは、夏以降との見方が多い。
 短期間で大幅に金利を引き下げた過去の例としては、ITバブルの崩壊を受け、金利が引き下げられた2001年1月がある。2001年のニューヨークダウ工業株30種平均株価は3月まで軟調な値動きとなり、夏場にいったん持ち直したが、9月の同時多発テロの発生を受け急落した。年後半に戻したものの、年初より800ドル以上安い水準でその年の取引を終えている。今回の米景気後退の最大要因はサブプライムローンの焦げ付きだが、金利引き下げによる景気回復→住宅市場回復→株高のシナリオが描かれるには、まだ時間を要しそうだ。

【ドルの先安観から金買い人気集まりやすい】
 今年の株式市場は、年明け早々に米株式市場が企業業績悪化懸念、個人消費の冷え込みから急落したことに端を発し、世界的に大幅安となった。商品市場では昨年後半から商品相場の上昇を引っ張ってきた原油相場の上昇が一服しているが、プラチナが南アフリカの電力不足を材料に史上最高値を更新、シカゴ大豆、コーンは低水準の在庫と旺盛な需要を背景に直近の高値を抜き、上値追いとなっている。金も900ドル台に乗せた後、修正安を交えながらも900ドル台で堅調に推移している。その一方、アルミ、銅などの非鉄は上値が重く、商品間でも強弱感が分かれてきている。
 産業需要の多い原油、非鉄は景気の影響に左右されやすく、米景気の後退が懸念される環境下では投資の対象になりにくい。一方、金は米金利があと2回は引き下げられるとの見方が強いためドルの先安観から買い人気を集めやすい。大豆、とうもろこしも4月から天候相場期入りするため、まだ上値の余地があろう。
 商品相場の値動きを示す代表的指数であるCRB指数とニューヨークダウ30種平均株価を月足(下のチャート参照)チャートで比較すると、昨年の秋以降は逆行しており、中長期的なスパンからは商品買い/株売りが有利なことを裏付けている。新興消費大国での需要が多く、米景気後退にも強い商品を選びたい。

2008年2月12日

(オーバルネクスト/森 成俊)

株式会社オーバルネクスト 森 成俊

担当
商品先物市場、為替
信条
商品先物取引というと、一部の限られた人のみの市場、取引のしくみが難しいとのイメージがありますが、上場品目は株式ほど多くなく、調査・分析対象が絞りやすい面もあります。商品先物市場の底辺拡大を目指し、わかりやすい解説を心掛けています。
経歴
91年ゼネックス(現オーバルネクスト)入社、97−99年までNY現地法人勤務。03年よりオーバルネクスト調査情報グループリーダー。ラジオNikkeiファイナンシャルBox火曜日の商品市況のコメンテーターも務める。

株式会社オーバルネクスト

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