先物取引は莫大な損失を出すリスクが高く、個人投資家の大半は負けています。

伏せられがちなリスク

上下するチャートとお金

先物取引のリスクは、レバレッジ効果によって莫大な損失を出す恐れがあることです。
ハイリスク・ハイリターンの特性を持っていることは有名ですが、リスクの詳細を正しく理解していない個人投資家が多いので注意してください。
実際の事例を見ながら、投資の参考書では伏せられがちな先物取引ならではのリスクをまとめました。

 

短期的な値動きリスク

先物取引は1日や数ヶ月の短期~中期で動く値幅の平均が決まっていますが、何か大きな出来事があれば想定外の値動きをすることがあります。
直近では2020年に起こった新型コロナウイルスショックが分かりやすい事例です。
日経225先物の指標になる日経平均株価の値動きをご覧ください。

 

2020年1月17日の高値 24,115.95円(コロナ前の高値)
2020年3月17日の安値 16,378.94円(年初来安値)
2020年10月9日の高値 23,725.58円

 

ご覧のとおり、新型コロナウイルスの感染症が世界に蔓延したことをキッカケに、1月17日の高値から2ヶ月で約7,737円も値下がりをして、その後はV字回復を見せました。
日経225先物ラージの場合、1枚につき70~150万円が証拠金の目安。10円値動きするごとに1万円の損益が発生します。
仮に1月の高値から買い玉を握り続けていた場合、3月17日の安値時点で773万円の損失が発生することになります。

 

実際には追い証が発生して早いタイミングで損切りすることになりますが、数十万円から100万円台の証拠金で取引できる場合でも、数ヶ月で証拠金数倍の損失を出す恐れがあることを覚えておきましょう。

証拠金変動リスク

先物取引の証拠金はボラリティ(値幅)によって変動する仕組みです。
前項で紹介したコロナ禍における日経225先物は、1日で1,000円以上も値動きする日が頻発し、証拠金が短期間で2倍以上になりました。

 

売買の繰り返しやヘッジをかけてトントン収支を維持できたとしても、証拠金が高まれば従来のポジションを維持できなくなってしまいます。
先物取引をする際は、現在の証拠金に対して適切な余力を計算するだけではなく、将来的に証拠金が値上がりした場合のリスクを考慮するようにしてください。

 

個人の大半が負けている現状

 

頭を抱える男性

先物は買いと売りの条件がフラットなことから、理論上は値上がり・値下がりを予測する勝率50%の資産運用法です。
しかし、個人投資家の大半が負けている現状で、主な要因は以下の3点です。

  1. 適切なリスクヘッジができていない
  2. 機関投資家は個人のポジションを見ている
  3. メンタルの問題

 

先物はリスクヘッジが重要

先物取引におけるリスクヘッジの方法は以下の種類があります。

  • 両建て
  • 相対性のある投資商品とヘッジをかける
  • オプションとの併用
  • 値動きの要因が異なる投資商品と分散投資する

 

いずれも資金力と知識・経験がないと正しいリスクヘッジをかけられません。
資金力が乏しい個人投資家はリスクヘッジをする手段が限られるため、運用資金の範囲内でリスク回避をする工夫が必要です。

 

個人が損するデキレ?

個人が先物取引をする場合は歩み値で成約価格と枚数を見ることができますが、機関投資家は個人の注文なのか大口の注文なのかまで見ることができます。
そしてアルゴリズムが個人投資家のポジションとは逆の値動きをして、損切りをさせようと働きかける特性があります。
つまり、個人投資家がポジションを持った瞬間に、短期的な勝率は低くなってしまう仕組みです。

 

これは先物取引に限定したものではなく、個別株やFXなど個人需要の高い全ての投資商品に共通しています。
日経225先物など特定の大口だけの思惑で値動きさせることが困難な投資商品は、個人投資家のポジションに反応するアルゴリズムの影響を受けにくいです。

 

メンタルがもっとも重要

精神を止む男性

先物取引をはじめ、リスクが高くて短期売買を繰り返す資産運用で勝つにはメンタルがもっとも重要です。
お金をかけないデモトレードは好調だったけど、実際に運用を始めた途端に収益が悪くなるのは投資家のあるあるネタです。
損失を出た時に冷静な判断ができなくなると、感情任せのトレードになってしまい、コツコツドカンで取り返しのつかない失敗をしてしまいます。
(参考記事:03_勝つために必要な能力)

 

その他のリスク

先物取引にはまだまだリスクがたくさんあります。
一例を紹介すると

  • SQ値の極端な値動き
  • 根拠もなく現物と先物価格の差が大きくなる
  • 大引けの寄せ板による極端な価格変動
  • サーキットブレーカーの発動
  • 日銀の資産買入に絡んだ影響
  • 莫大に膨れ上がったETFの配当日に出る大量の売り注文
  • 理屈では説明できない値動きをすることがある
  • 長期保有は利息を取られる
  • 強制ロスカット
  • 借金する恐れがある(証拠金以上の損失が出ることがある)

 

当サイトでは再三伝えていますが、先物取引に必要な知識は他のサイトを含めてインターネット上の解説サイトを1つ見るだけで習得はできません。
本格的に先物取引をしたい場合は書籍を数冊読み、まずは低ロットで経験を積みながらリスクやパターンを覚えていってください。